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“1万年かかる計算を数分で行う”コンピューター 神奈川に設置

2021年7月27日 14時53分 アメリカの大手コンピューターメーカーIBMが開発し、企業が利用できる量子コンピューターが、アジアでは初めて神奈川県に設置され、東京大学が中心となって企業の利用方法を検討する取り組みを進めていくことになりました。神奈川県川崎市の施設に設置されたのは、アメリカのIBMが開発した、「Quantum System One」と名付けられた、ゲート型と呼ばれる最新の量子コンピューターで、アメリカ以外に設置されるのはドイツに次いで2例目で、アジアでは初めてになります。27日は、稼働の開始にともなって量子コンピューターが報道陣に公開され、関係者が集まって記念のセレモニーが開かれました。振動などを抑えた特殊な部屋に設置された量子コンピューターは、高さと幅、それに奥行きがそれぞれ、およそ3メートルの立方体の形をしていて、正面の筒の中に量子コンピューターの心臓部となるプロセッサーが格納され、マイナス270度余りに冷やして計算を行います。量子コンピューターは、スーパーコンピューターで1万年かかる計算を数分で行う能力があるとされ、次世代の戦略物資として開発と応用の重要性が指摘されていて、この量子コンピューターは、東京大学が使用権を持って、量子コンピューターの実用化を目指してきた団体に加盟する国内の金融機関や自動車メーカー、それに化学メーカーなどと共同で使いながら、利用方法を検討する取り組みを進めていくことになっています。東京大学の藤井輝夫総長は「実機が日本で稼働することで、関係者間で情報の共有が進み、成果の創出を加速することが期待できる」と話していました。

日本IBMが量子コンピューター「IBM Q」を神奈川県・かわさき新産業創造センターに設置、2021年中に稼働

いよいよ日本に量子コンピュータが2021年内に稼働しますね。人類の未来は明るいです。日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は3月23日、東京大学とIBMによる「Japan IBM Quantum Partnership」で表明していた「IBM Quantum System One」の国内設置拠点について、「新川崎・創造のもり かわさき新産業創造センター」(KBIC)に決定したと発表した。稼働開始は本年中を予定。ここに設置される量子コンピューターについては、東京大学とIBMの契約に基づき東京大学が占有権を有する。東京大学はこのシステムを活用し、企業、公的団体や大学等研究機関と量子コンピューターの利活用に関する協力を進める。かわさき新産業創造センターは、「新川崎・創造のもり」地区に位置する産学交流によるインキュベーション施設。2012年よりIBM東京基礎研究所のサイエンス&テクノロジー・グループが東京大学と共同で社会連携講座を開設しており、次世代ITに関するハードウェア研究を続ける研究拠点でもある。量子コンピューターの常時安定稼働には電気・冷却水・ガスなどのインフラの安定供給や耐振動環境が必要で、KBICは川崎市の全面的な支援により安定稼働に最適な環境を実現しているという。量子コンピューターを安定稼働させることで、同研究所が現在東京大学と進めている研究活動が加速することが期待されるとしている。IBM Q